大人気絵本の「ぐりとぐら」。
1作目の「ぐりとぐら」が出版されたのは今から約60年前の1963年。
約60年で発行部数は500万部に達し、今もなお愛され続けています。
子供だけでなく、大人にも根強い人気があり、幅広い世代に圧倒的な指示を得ています。
絵本だけでなく、さまざまなグッズ販売や展示も開催されていて、ますます目が離せない絵本シリーズです。
そんな「ぐりとぐら」の魅力を解説します。
「ぐりとぐら」の絵本に興味がある方。
絵本をまだ読んだことがない方。
是非参考にしてみてください。
目次
「ぐりとぐら」の紹介
「ぐりとぐら」
作 中川 李枝子
絵 大村 百合子
出版社 福音館書店
出版年 1967年
ページ数 28ページ
読んであげるなら 3歳から
自分で読むなら 小学校低学年から
原型は、雑誌「母の友」1963年6月号に掲載された中川李枝子さんの童話「たまご」です。
絵を描かれた大村(山脇)さんはまだ学生で、中川さんは当時保育士として働いていました。
お二人は姉妹です。
その後、「ぐりとぐら」は1963年に月刊絵本「こどものとも」として刊行されました。
そして単行本として出版されたのが1967年となります。
当時保育士として働いてた中川さんは自分で紙芝居を作っていました。
そして、「ぐり」と「ぐら」の名前は、保育園で子供たちに人気だった絵本からヒントをもらったそうです。
『プフとノワロー たのしいキャンプ』というフランスの絵本で、黒猫と白猫がオートバイに乗ってキャンプに行くお話しです。
その中で、ネズミが「グリ、グル、グラ」とはやし歌を歌う場面があり、子供たちに1番うけたんだそう。
そこから「ぐり」と「ぐら」という名前をつけたんだと語っています。
参考 雑誌「MOE」2021年7月号より
主人公「ぐり」と「ぐら」について
いつも仲良しで、お料理することとと食べることが大好きな2ひきの野ねずみ。
ぼくらの なまえは ぐりと ぐら
引用 『ぐりとぐら』
このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら
関係・・・双子の兄弟
青い服が「ぐり」/赤い服が「ぐら」
年齢・・・保育園の年長さんくらい
お揃いで色違いのオーバーオールと帽子がなんとも愛くるしいんですよね
「ぐりとぐら」の魅力
長年愛され続けている「ぐりとぐら」の魅力について、4つのポイントに絞って解説していきます。
- 料理を作る過程を知ることができる
- みんなで協力し合う関係
- 好奇心と発想力
- 丁寧でエコな理想の生活
順番に見ていきます。
ぐりとぐらは、何より料理を作ることとたべることが大好きです。
そんな二人が1作目に大きな大きなカステラを作ります。
卵と小麦粉、バター、牛乳、お砂糖と、おうちにある材料で作れちゃうんですよね。
カステラを作るレシピ本ではないですが、
どんな材料で、どうやって作るのか、大まかな作り方は子供でも理解できちゃいます。
それに、ぐりとぐらが楽しそうに料理道具を準備して、楽しそうにカステラを作っている姿は見ていてワクワクします。
ご家庭でも、お子さんがカステラやお菓子作りをしたい!となるきっかけになるかもしれません。
ぐりとぐらのカステラは再現したくなるお菓子No1!
また、小さい野ねずみが大きなカステラを作るところが、
小さい子供が大人の料理をお手伝いする場面に重なって、より愛おしく感じます。
小さな子が大きなボールを抱えてるだけで可愛いですよね
森の中で暮らすぐりとぐらの兄弟は、いつも仲良しで協力し合っています。
作品中でも、ぐりがたまごを割っているときは、ぐらは石を集めてかまどを作っています。
その他のシリーズ作品でも、ぐりとぐらの協力し合って何かを作ったりする姿が多く見られます。
いつも一緒だからこそできる、息ぴったりの連携プレー
また、他の作品では、登場人物の助けをしたり、逆に何かを教わったり、
みんなで協力し合いながら暮らしているところが描かれています。
ケチやずるなんてなく、美味しいこと楽しいことはみんなで分かち合う。
その基本的な精神が全作品を通して感じれます。
好奇心の塊である2人は、いろんなことをに興味を持ちます。
その興味で引き起こした行動により、様々な出来事や出会いがあります。
行動したから出会えた人や、面白い出来事のあれこれ。
好奇心旺盛な2人だからこそ、こうしたことを引き寄せるんでしょうね。
最初は何事も興味関心から!
子供も、好奇心の塊ですよね。
そんな子供たちにも重なる部分があり、共感され支持される所以かもしれません。
森の中で暮らすぐりとぐらはかなりの田舎暮らし。
現代の便利な暮らしとはかけ離れています。
そんな中で、2人が考えた暮らしのアイデアが作中には満載です。
例えば、大きなたまごの殻で、車を作ったり、
瓶のコルク栓が開かない時は、尖った貝殻を開ける道具にしたり、
おおそうじの道具がなければ、古い布を自分たちで纏い、自身の体で掃除したりします。
斬新な発想から確かな発想まで、柔軟に対応できる生活力に脱帽です
いろんなことをに興味関心を持っているからこそ、柔軟な考えが浮かぶんでしょうね。
私も見習うべきとこです・・
さいごにぐりとぐらの生活についてです。
ぐりとぐらは、家庭菜園をしていて、自分たちでたくさんの野菜を育てています。
2人で協力しながら、野菜の種植えから手入れ、収穫、料理と全てです。
さらには、普通は捨てるたまごの殻までも車に変えてしまい、エコです。
丁寧な上に、エコな暮らし。
これからの理想のくらしそのものです。
こんな理想の暮らしをしている絵本の世界に入りたい!
こう思ってしまうのは、私だけでしょうか。
次は、ぐりとぐらのシリーズをご紹介します。
「ぐりとぐら」シリーズ
シリーズの7冊セットで販売されていたりします。
まとめて、シリーズ買いたい方にはおすすめです。
・「ぐりとぐら」
・「ぐりとぐらのおきゃくさま」
・「ぐりとぐらのかいすいよく」
・「ぐりとぐらのえんそく」
・「ぐりとぐらのくるりくら」
・「ぐりとぐらとすみれちゃん」
・「ぐりとぐらのおおそうじ」
・「ぐりとぐらの1ねんかん」
・「ぐりとぐらのうたうた12つき」
コンパクトなミニ絵本の2冊セットになったものもあります。
ぐりとぐらの世界そのままで、あいうえおなどの教育絵本としても活躍してくれます。
・「ぐりとぐらのあいうえおと1・2・3」2冊セット
・「ぐりとぐらのしりとりうたとおまじない」2冊セット
さいごに
私も小さい頃から慣れ親しんだ「ぐりとぐら」シリーズ。
今でも、挿絵を見ると懐かしく、愛おしく、笑顔になれる絵本です。
私も大好きな絵本を子供達とも共感したく、小さい頃から読み聞かせをしています。
子供が好きな絵本を選んであげるのが前提だとは思いますが、
こうして、親が好きな絵本を子供に与えれるというのも、絵本の素敵なところだと思います。
この先も、「ぐりとぐら」が子供達や大人になった子供達にも、愛され続けますように。